神岡探訪記


その7/2004年8月訪問(1)

 1年半振りの神岡である.
 前回から大分間が空いてしまった.前回は現地に辿り着けはしたが雪のため殆ど見て回ることも叶わずだった.本来なら11月は雑草も少なく熊もあまり出ないようなので最適な時期なのだが,思わぬ降雪で残念な思いであった.
 今回,夏の旅行に以前から神岡の近くにある平湯温泉を選んでいた.温泉が目的だが,神岡訪問も当然目的の一つとしていたのは言うまでもない.今回は計3名での行程である.
 8月も終わろうとしている月曜日,筆者の車で発った.車は昨年秋に購入しまだ「新車」としての面目を保ってはいたが,運良く大津山にでも登ろうものなら1日にしてとても新車とは言えぬ状態になるであろうことは誰が見ても明らかだった.因みに再三に渡り大津山やその途中まで,或いは栃洞等に行かされた前の車(トヨタ製「スターレット」)は,今実家の庭で一時休息している.
 我々の旅立ちとしては珍しく昼間の出立となった.初日は特にどこに寄るという予定も立てず中央道で松本から上高地方面に入り,平湯を目指した.出発日の数日前から本州一帯は悪天候に覆われ,この日も途中から生憎の雨となり,一時激しく降ったりもした.同行者の一人は携帯電話の天気予報サービスを時折確認している.この時点では大津山に上れるかどうか五分五分というところであった.
 雨の中を平湯温泉に到着.夕刻早めに宿に入り,ゆっくり温泉に浸かったりラーメン屋へ足を運んだりして過ごす.しかし雨は小降りにはなったが止む気配はない.天気予報も見る度に曇りだったり雨だったり変化する.
 翌日,兎にも角にも神岡へ向かう.雨が若干残るものの,時折雲間に青空も見える.これは期待できる.そう思いながら国道41号線を北上.大津山への入り口である茂住に着く.
 出発前に予め大津山の状況の情報を集めようとしたが,何分あのような特殊な場所ゆえ直近の情報がない.天候も含め,最悪の場合は徒歩で目指すことも考えていた.否,大津山など徒歩でハイキングと思えば取り立てて険しい山でもない.しかし我々に課せられたのは「車で行く」ことなのだ.今までにも徒歩でなら辿り着ける機会はあった.そこを敢えて車での到達を是としていた.実のところ車にこだわるのには特に大した理由はないのだが.
 道すがらそれまで曇り一時雨だった空が神岡に近づくにつれ雨が降り続くようになる.状況は悪くなる一方だ.
 平湯から1時間弱,茂住に着く.
 雨は止んでいる.少なくとも麓の道の状態は悪くない.駄目もとである.決行と判断し,我々は大津山への入り口へ向かった.
 今乗っている車では初めての大津山行きとなる.以前の車と排気量は同じだが車体はやや重くなっている.しかも今回は3名乗車している.これで登れるかどうか不安ではあった.放置貨車を横に見ながら登って行く.
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大津山
我々が逗留した平湯温泉.神岡まで車で1時間弱で行ける.
大津山
いつもの物産店のある広場.
大津山
防火壁.隣に同じ物がもう1枚立っていることにこの時初めて気付く.
大津山
登ってきた道を振り返る.道というより草地を掻き分けて来た感じだ.
大津山
今回の同行者.それぞれ対熊用アイテムを装備.筆者は笛の担当.

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