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 下津井電鉄(岡山県倉敷市)
 
 
 1987年3月28日/富士フイルムAUTO−8DATE
 
 1987年春に訪問.瀬戸大橋の開業を翌年に控え,この鉄道も周辺の町も慌ただしく見えるような気がした.訪問前夜に泊まった鷲羽山の中腹にあるユースホステルからは,建設中の橋が,遠目にもかなり大きく見えたものだ.この頃,この鉄道の本来の姿が見られる最後の時期になるなどと,思いもよらなかった.確かに廃止は囁かれていたが,このままの姿で消えて行くものと思っていた.それが,あのような観光用遊具の如き姿になり,無惨な姿で最期を迎えようとは.
 訪問時の下津井は,写真のように「本来の」姿を残していた.しかし,この翌年,大橋の開業によりこの鉄道も観光への道を探り始めた.ご存じのように「メリーベル」なる全く観光用に作られた場違いな車両を登場させ,児島駅を移転し派手な駅舎を新築,下津井の構内でも客寄せに小型蒸気を運転する等,長閑な軽便鉄道の姿はすっかり消えてしまっていた.その涙ぐましい経営努力は認めなければならないが,何とか数年は持ち堪えたものの結局は廃止の道を辿ることになる.
 これらの写真は,そんな「本来の姿」の下津井である.
 
 
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| 鷲羽山の駅舎として使われているモハ. | 全景.下の道路からは相当高く登ることになる. | 下津井行モハの車内.春休みの週末とあって混雑. | 下津井の発着ホーム. | 「クレパス号」とあるが,ただの落書き車両. |  
| 主力のモハ. | 構内全景. | 貨車?の下回り展示されている. | 井笠のホジ. | この時点で井笠廃止後21年,状態は良い. |  
|  | 事業用(と言っても既に展示用)の平貨車. | 構内は何故か砂に覆われていた. |  | 車庫全景. |  
| 庫内の3両編成. | サハ. |  | 車内. | 検修用のピット. |  
| 元気動車のクハ5. |  | クハの車内. |  | 有蓋貨車の半分は開放型. |  
| 開放部分からクハを見る. | 有蓋貨車の反対側.. | 庫内.変圧器か? |  | 電車の台車. |  
| 平貨車.制動装置付き. | 無蓋車. | 貴重な螺旋連環連結器. | 上から見た連結器のディティール. | 線路終端部. |  
| 草生したレールと小さな貨車が軽便らしさを漂わせる. | 構内は一部の線路が撤去され,バスの駐車場に.. | 2編成が顔を合わせる. | 一方の終点である児島.乗降客は決して少なくないと思われた. | 当時建設中だった瀬戸大橋坂出ルート.. |  
 
 
 
 
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